映画 『ターミナル』 (2004年/アメリカ)

東ヨーロッパのクラコウジアから、胸躍らせてやって来て、
JFK国際空港に降り立ったビクター・ナヴォルスキー(トム・ハンクス)
しかし、入国審査の前に、クラコウジアでクーデターが起き、
パスポートが無効になり、入国ビザは取り消され、
米国が新政府と、公式に国交を結ぶまで
ターミナル(空港)から、アメリカへ出れなくなったビクター。。。

突然、こんな事って起きるのかしら…?と怖くなってしまうけど、
今でも、国同士の争いが耐えない日々、
突然戦争が起きたりしたら。。。ありえそうですね。
ドイツが分裂した時も、丁度ベルリンのあっちとこっちに別れて、
帰れなくなってしまった…という話も聞きましたし。

税関国境保護局主任の、フランク・ディクソンが、
クーデターの事を説明するけど、英語でまくし立てるようで、
理解してもらおうという必死さは伝わりません。
唯一「クラコウディア」という単語に反応して、
嬉しそうなヴィクターが、何だか哀れです。

「乗り継ぎロビーの中なら、どこへ行こうと自由」と言って、
ヴィクターをロビーに出すように命じるディクソン。
「向こうはアメリカです。出られません」
その言葉は、英語で理解したビクター。
何で通訳もつけずに?!と不思議でしたが、
ディクソンは面倒を避けて、管轄外へ追い払おうと、
ビクターが空港の外へ逃げ出すのを期待してたのでしたーーー

ロビーでニュースを見て、自国のクーデターを知ったビクターが、
テレビのあるところアチコチに動き、涙ながらに訴えるのだけど・・・
誰もそんなビクターに気を留めず、
大勢の人がいるターミナルの中で、取り残された孤独感でいっぱい。。。
という感じで、可哀想でした。

ここから出ないビクターを何とかしようと、
正午にドアの警備員5分だけ留守になると囁く作戦のディクソン。
ドアの前で迷ってたヴィクターだけど、
上で自分を捕らえる監視カメラに気付き、「俺は待つ」と。
ワナワナとするディクソンと、アイツもやるな~って顔の警備員たち。

まさか、この後、9ヶ月も、ターミナルで暮らす事になるとは。。。
ここからのビクターの暮らしは、つい応援したくなります。
・・・が、少し突っ込みたくなる部分も。
空港一日目は、改装中のロビーに行き、眠る事にしたヴィクター。
でも、椅子が不便だからと、勝手に椅子を改修していいの~?(^_^;)
その後9ヶ月も、そこが工事開始されなくて、
ビクターがどんどんと綺麗に改築して行き、
ずっとそこに住み続けられたというのは、疑問だし、
アメリアに見せるために、勝手に噴水を作ってしまうのも、どうなんでしょ?
見終わった後は、これは「ファンタジー映画かな」と思えて、
こういうのも、アリなのかな…と思えて来ましたが。

お腹が空いたビクターは、どこの誰の食べ残しとも分からない皿に、
思わず手を伸ばし・・・が、カートを押すおばさんとぶつかり食べませんでした。
その人が、カートと引き換えにコインを戻すのを見て、
カート集めして、稼ぐ方法に気付いたビクター。
最初は普通のハンバーガーを買って、
次は大きいの…と嬉しそうに頬ばってました~
が、ディクソンの邪魔が入って、この仕事は断念。

毎日、入国審査官・ドロレス、書類を出しにいき
「拒否」の判を押されてるビクターに、
三食の食事と交換条件に、彼女との仲を取持って欲しいとエンリケ、
下心はあったのにせよ、彼が一人目のビクターの友人に。
(キューピット・ビクターのおかげで、結婚しました
そして、最初ビクターに冷たかった清掃係・インド人のグプタも、
打ち解けてきました。

テレビのニュースや、本で英語を勉強して、
いつの間にか英語がペラペラになってたビクター。
必要に迫られると、早くに覚えるものなのね。。。
前に見た渡辺謙さんのインタビューでも、
やっていけないと思えば、覚えられるものなんですと話してました。

フライト・アテンダントのアメリア(キャサリン=ゼタ・ジョーンズ)に、
恋したヴィクター。
食事に誘われても、ここから出られないビクターは断るしかありません。
そこのレストランと同じような食事に誘いたい、
そのためにはお金を貯めないと!というわけで、
空港内の店に仕事を求めるけど、身元不明の彼は採用してもらえません。
偶然壁を塗ったヴィクターの腕に目をつけた工事関係者が雇ってくれましたが、
空港の仕事をするような業者が、
どこの誰かもわからない人を雇うのかしら?とふと疑問~

そんなんで、お金を貯めてスーツを買い、
住んでる67番ゲートに食事をセッティングして、念願のデート。
その日、長年の不倫にケリをつけるように、
ずっと連絡を待ち続けたポケベルを、放り投げたアメリアだったけど。。。

持ち出し禁止の薬を持っていて、引っかかってしまい、
言葉も通じないからナイフを突きつけてるロシア人の男。
困ったディクソンは、ビクターを通訳に使う事に。
ロシア語とクラコウジアは、言葉が似てるそうで、
父親のために、この薬を持って帰りたいと、
涙ながらに話すロシア人の男。
書類が必要だ、没収すると言われて、膝をついて懇願する男は、
ナイフを落とすと同時に、罪人のように取り押さえられてしまいました。
「通訳を間違えた。ヤギ薬だ」とビクター。
動物のだと、持ち込みOKなのでした。
ディクソンの目の前で、ビクターに感謝の抱擁するロシアの男。

ウソだと悟ったディクソンは、ビクターに掴みかかり、
クラコウジアを罵倒する言葉の数々(←大人げない…)、
コピー機に押し付けられたビクターの掌のコピーが、たくさん刷り上ってました。
ビクターの英雄のような行いは、グプタから語られ、
この掌コピーは、空港のあらゆる店に貼られて、
売店の人達は、皆、尊敬と羨望の眼差しで、ビクターを見ていました。
このターミナルで、一人で叫んでも、
誰も振り向いてくれなかったのに、今は・・・

ロシア人との一件や、ビクターに食ってかかったディクソン見て、
呆れてしまってた局長は、
「時には、規定より人間を優先する事が必要。ビクターから学べ」と。
もうディクソンを次期後継者にしようとは、思わないでしょう。
怒りのディクソンは、一生出さないとビクターに宣言。
最初にビクターを外に出そうと画策したり、
クラコウジアを悪く言う発言をしたら、出られると強制したり、
やり方がなんとも・・・局長の器ではない気がするけど、
全て、ビクターのせいと責任転嫁。

フライトから戻ったアメリアは、ディクソンに呼ばれて、
ビクターを追い出すのに、協力して欲しいと圧力を掛けられるけど、
キッパリと断って、そしてビクターの住む67番ゲートに行き、キス・・・
2人の愛は、これでハッピーエンドと思いきや。。。
アメリアの為に作った噴水は、
ナポレオンがジョゼフィーヌの為に作った物と同じ物、
でも水が出なくて、これは、2人の関係が終わってしまうという暗示?

ようやくクラコウジアの新政府が発足し、ビクターは自由の身に。
空港のみんながお祝いしてくれる中、
アメリアは、「1日だけアメリカへ出れる入国ビザ」を渡して、
お祝いの場から寂しそうな顔して、出て行ってしまいました。
ビクターの為に、不倫相手とヨリを戻すのと引き換えにもらったビザ。。。

が、しかし!その入国ビザには、ディクソンのサインが必要!
もちろん、サインをしてくれるハズもなく、
今日のクラコウディアへの航空券を渡すディクソン。
しかも、インドで殺人事件を起こして逃亡して来たグプタの事や、
勝手に厨房にビクターを出入りさせたエンリケや、
一緒にポーカーやった友人ををクビに出来ると証拠のビデオを見せ…
汚いやり方です。わかってたなら、とっとと注意もせずに。
そーまでして、仕返ししようだなんて、人間が小さい…
この時、事務所を片付けてたディクソン、多分左遷?

せっかくのアメリアの決意が、行為がムダになってしまったような。。。
でも、こういうディクソンの仕打ちを見た警備員が、
目的を果たさず、帰国するというビクターを罵倒するグプタに、
こっそり、さっきのやり取りを耳打ちしてくれて。

グプタは、インドで妻を守るために、殺人を犯し、
そのままアメリカへ逃げてきて、ひっそりと暮らしていたのでした。
見つかれば、インドに強制送還させられて、
何年も服役するだろうと話してたグプタ。
そんな彼が、自ら、クラコウディアが到着したビンの前に、
モップを持って立ちはだかり、結果折り返しの便は遅れる事に。
インドに帰される事を覚悟で、友人・ビクターの夢を叶えさせてやろうと、
ビクターが自分の為に諦めようとした夢を、叶えさせてやろうと・・・ジーン(:_;)

しかし、黙ってるハズもない最後まで悪あがきのディクソン。
入り口を警備してる男に、絶対に出すなと命じるけど・・・
ビクターの前に立ちはだかり・・・「外は寒い」と自分のコートを掛けてくれました。
この警備員は、最初にビクターと関わった人で、
そしていつもディクソンの傍らで、
ビクターへの仕打ちを見て来た人だっただけに、いいシーンでした。
でもあのコートは、警備員専用のじゃないのかしら?

外に出て、念願のニューヨークの地を、かみ締めるように踏むビクター。
タクシー乗り場で、アメリアと顔を合わせたけど、
お互い微笑んでお別れ・・・
ナポレオンが送った指輪に彫られたのは「運命」
2人の運命はそうだったという事でしょうか。

何でビクターが、ニューヨークの地を踏む事に拘って、
9ヶ月もターミナルで暮らしたかといえば、
ジャズミュージシャンから、サインをもらうためでした。
こんな風に書くと、そんな事?という感じもしちゃいますが、
クーデターが起きるほどの国、きっと自由はあまり無かったのでは?
そんなビクータの父がハンガーリーで見た雑誌に出てた、
アメリカのジャズミュージシャン57名の載った雑誌。
自由に憧れて、英語の書ける尼さんに手紙を書いてもらい、
全員のサインを集めてたけど、一人残ったところで、他界した父。
その一人、ベニー・ゴルソンからのサインをもらって、缶に入れると
父とした約束を果たすために、ずっとここにいたビクター。

というわけで、ベニー・ゴルソンからサインをもらって、
約束を果たして終わりましたが、
なぜこの人は、サインを送ってくれなかったの?と気になってしまいました

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    Excerpt: トム・ハンクスのように表情だけで一人芝居ができる俳優にはうってつけの作品ですね。映画の内容はともかく、鑑賞後は空港に親しみを感じられるようになりました。 Weblog: 映鍵(ei_ken) racked: 2010-09-25 22:13