ファン・ジニ 最終話(第24話)

サブタイトル・・・「永遠の舞」

☆感想とあらすじ(ネタバレです)☆
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“ミョンウォル”の姿を隠し、みすぼらしい衣装と仮面で舞うチニ。
飾りなんてなくても通用する自信があったろうけど、
一般の民たちは一瞥して通り過ぎるだけ。
自分の舞は、万人の心を掴むものじゃなかった…と気付かされたのでした。
でも何が悪いのかがわからず、焦るばかり。

チニの行動はお見通しだったソ・ドンギョク先生。
舞を見て、才に溺れたうぬぼれた舞と思いつつ、
その中に才能を見たからこそ、あえて苦言を呈したのでしょう。
「芸の道をキッパリと諦めるか、真の芸妓になるか…」と
チニがどう進むのか楽しんでいるようでした。

「妓芸は、貧しく卑しい人達には何の意味もない」
芸なんて遊びにすぎず、求めるのは常にお腹が満たされている人。
妓芸とは、それなりに見る目がある人に最高の芸を披露するもの」と言うプヨン。
「人間の本質に変わりないはず。人の心に上も下もない。
妓生とは人の心を揺さぶるもので、
身分に関係なく万人に感動を与えてこそ最高の妓生と言える。
私は真の舞を見つけたいの」と反論するチニ。
しかし、プヨンは、教房で習ったものを磨きあげるのが最高の舞と考えていて、チニのモヤモヤは募るばかり。

“真の舞”の答えを求め、ソ・ドンギョクのところへ向かったチニ。
間違いに気付かせてくれた恩に報いるため、
体で返すと言い出し、ビックリした私。
そう言ったのは、今日限り、ミョンウォルの飾りを全て捨てる覚悟で、
明日からは、“真の舞い人”として生きる覚悟で、
娼妓として返せるのは今日で最後だからでした。
真の舞い人になったら恩は返してもらうと答えたソ先生。

教房に書置きを残し、真の舞探しの旅に出たチニ。
川の上を歩くような仕草、水辺を流れる花びら、
砂浜の感触、波の動き、空から振る雨…etc。。。
舞いの動きは自然から感銘を受けていて、
生活に密着した自然の中に答えがあると気付いたチニ。
でも、まだ「真の舞」は見つかりません。

そんな気持ちのまま、大道芸人のように市場で舞うチニ。
でも誰もチニの舞いに感銘してくれず、
お金入れは毎日空っぽのまま。
ソ・ドンギョク先生に嫌味を言われても、こうするしか方法はなく、
強気な態度でいたのでした。
でも、お金が入らないって事は食べるものがない!
水を飲んで頑張っていたけど、とうとう倒れてしまい、
チニを屋敷に運んでくれたのは、ソ・ドンギョク先生でした。

その頃、女楽行首の座をかけての勝負に備え、
地方の教房を訪ね歩き、
そこに伝わる最高の舞を伝授してもらっていたプヨン。
わざわざ地方にまで来たプヨンに、あまりいい顔してなかった行首も、
跪いて頼みこむ姿や一生懸命取得しようとする姿は、心打たれるもので、送り出す時には可愛い弟子を見送るような表情でした。

チニからサッパリ便りがなく、心配で一杯のヒョングム。
ずっと床に伏せったままで、死期が近いのが目に見えてわかるほど…。
そんなヒョングムの傍に、ずっと着いていてくれていたオムス様。
座ったままのオムスの体を心配し、部屋に戻るように言うヒョングム。
でも実は、「見苦しい姿を見られたくないのです…」と淡い女心なのでした。

座ったまま眠っているオムスの腕をに触れ、涙が流れるヒョングム。
愛してると気付いたのに、命がいくばくもない悲しさ、
自分の為に生きてくれたオムスに、
何もしてあげられないやり切れなさもあり…。
この時のヒョングムをオムス様に見せてあげたかったよ。。。(:_;)

ソ先生のお宅で目が覚めるなり、また市場へ行こうとし、
「道が見つからないなら仕方ない。
舞人が舞いながら死ぬなら名誉」と言うチニに、
「なぜそこまで己を追い込む?いくら舞っても一文も稼げない」とソ先生。
そこまで言うなんて、傲慢だと反発するチニ。
「お前の舞こそおごり。通りに出て行く事こそ傲慢。
納得できないなら、勝手にするがいい」と突き放すソ先生。
意地で通りに行ったものの、舞うことなく考え込んでいたチニ。

真っ暗くなってから帰って来たチニに、
「寒かったろう?」と優しく声をかけてくれるソ先生。
市場で舞わなかったと、ちゃんとわかってくれていたのでしょう。
「先生は私がどうすべきかご存知ですか?
遊び道具じゃなく、真の舞い人となれるのか」
「人の教えるのが学者ではない。共に学ぶものだ」
私より立派な師がいる。共に問いかけてみよう」

ソ先生の言う「師」とは、乾燥した花でした。
湯に放たれた途端、蕾が花開くのを見て素直に微笑むチニ。
この表情を見て、チニは悟るだろうと感じたようだった先生。

「湯の中で蘇るように花開いた菊は、
私にとっても尊い師となりました。
芸を見せるというおごりは捨てます。
芸を認めてもらいたかった人達から学びたいと思います。
湯を含んで開く花のように、人々の情緒が私の中にしみ込み、
真に花開くと信じています。
けれど美しく咲かせた茶も飲まなければ意味がありません。
人々の暮らしから生まれた私の舞いが、
世に伝わる事を心から願っています」
手紙を残し、ソ先生宅を出て行ったチニ。、
民たちと畑を耕し、おしゃべりしながら踊り出す人達と一緒に舞うチニはとても楽しそうでした。

いよよい女楽行首の座をかけた競演の日、
各地から教房の行首たちが駆けつけ、プヨンも準備万端。
しかしもう一人の候補・ミョンウォルの姿はありません。
チニが来ないなら、プヨンの不戦勝だと言い出す行首たち、
しかしメヒャンは、それでもプヨンの舞を皆が認めたからと告げたのでした。
ミョンウォルは必ず来ると信じる気持ちもあるけど、
ちゃんと順序だてるのは、愛弟子プヨンの為でもあるのでしょうね。


プヨンの舞は、素晴らしく完成されたものでした。
これで決まり・・・と思いきや、ようやくチニが駆けつけたのでした。
ヨレヨレのチマチョゴリ、ひっつめ髪に化粧もなし、
支度をしてくるように言われても、それを拒み、
着飾ることは妓生に必要でも、舞い人には必要ありません。
行首も私に最高の舞いを舞えとおっしゃいました。
大切なのは、その胸に沸き起こる情感。
それを全身で伝え、見る人の心と一つになった時、
舞い人は最高の舞を手に出来ると思ってます。
それを決めるのは私ではありません。
私は一人の舞人として、解き放すだけです」とチニ。

その言葉に一応納得した行首たちだけど、
舞譜がないと言われると、それは納得出来ません。
舞譜を下敷きに舞うのが常識なので、
伝統を壊すのか?!この場を汚していると口々に訴えたのでした。

メヒャンもそう思ったのだろうけど、チニの言い分もわかってくれ、
「舞を見る。お前の言う格式にも伝統にも囚われない舞いで皆を解き伏せるのだ。
出来なければ妓籍から外す。体を売る娼妓として生きていくこと。
土台となる舞譜がなければ、演奏も出来ない。
それで感銘を与えるのはどんなに難しいか。それでも出来るのか?」と。
メヒャンの言葉に頷き、舞い始めたチニ。

緊張感の漂う中、心配そうに見つめるメヒャンと松都教房の先輩妓生。
チニの方は自分を信じて舞うだけでした。
その舞は、心から舞いを楽しんでるようで、
見ていた楽士たちも、いつの間にか手で拍子を取り始め、
そのうちチニのあわせて演奏を奏でたのでした。
そして胡散臭そうに見てた行首たちも、ドンドンと笑顔に。
ここにいるみんなが、チニの舞に心を奪われ、感動し、
私も見ていて、何だか胸がいっぱいに・・・(゚ーÅ)


舞いが終わり、満足そうに微笑むチニ。
真っ先に拍手をしたのはプヨンでした。

この日、久しぶりにオムスと共に外出したヒョングム。
チニの競演の日だから元気になった…とまわりは思うけど、
ヒョングムには、もう時間がないとわかっていたのでした。
「私が娘の愛を見守って欲しいと言った時も、黙って拍子を取ってくれ
その気持ちが嬉しく、あの日は良い音色を奏でる事が出来ました。
今日も一緒に弾きたいのですが、
長い事伏せっていたので、指が思うように動きません。
オムス様にカヤグムを奏でて欲しいのです」
ヒョングムの願いに、次のヒョングムの演奏で借りを返して欲しいと笑い、
静かにカヤグムを奏でるオムス。
「良い音色ですね…。一生心に刻んでおきたい尊い音です。
あの子もこの音のように舞う事でしょう」
オムスの音をずっと聞いていたヒョングム。

次の女楽行首の座は、満場一致で決まりました。
きっとプヨンなんだろうなぁ・・・と思ったら、案の定、
真の舞人=女楽行首ではないのでした。
納得したチニと逆で、負けをわかるから納得出来ないプヨンに、
「朝鮮一の舞い手はひたすら舞えばいいが、
女楽行首は、歌や舞いに秀でたものを率い、才能を見極め延ばすのが勤め。
ミョンウォルの才能にいち早く気付いたのはお前だろう?
そのうちお前を追い越すものも出てくるだろう。
だか妬む事なく心から励ましてやれるのも行首の大切な心構えだ。
戦う相手におしみない拍手を送った。その心を忘れるでない。
そうすれば立派な女楽行首となるだろう」と。

プヨンにはそう言ったけど、
ペンムの念願だった女楽行首の差をチニに…という思いもあったでしょう。
「そうがっかりする事はない。
そなたペンムも同じ決断をしたはずだ」とペンムに語りかけてたいたメヒャン。
縛りつけるより、チニの思うままに生きさせてあげようと。。。

対決が終わり、やれやれ…ってところで、ヒョングムの危篤を知らされたチニ。
チニが到着すると、
それを待っていたように娘を撫で、逝ってしまったヒョングム。

お葬式の間、オムスの姿はありませんでした。
弔いが終わり、オムスがいない事に気付き、
部屋へ行くと、弦の切れたカヤグムが・・・。
ドラマ初期の頃、自ら弦を切った楽士の話がありましたね。。。
その人と同じ気持ちで、ヒョングムの後を追うように、
遠くへ行ってしまったオムス。
---来世があるなら、その時はオムス様の女として生きて行きます
オムスの心の中には、着飾ったヒョングムが橋の上で待ってる姿が・・・。

母を失い、父のようだったオムスまで…、
泣き崩れ、ソ先生の元へ向かったチニ。
「泣きに来ました。泣く場所が欲しかったのです」
「泣くがいい。芸に生きるものは、地獄の底から何度も這い上がらなければならない」と慰めてくれたソ先生。
時間が経ち、「泣いてばかりいられないのが芸の道」と説くソ先生に、
「わかってます。己を死の淵に追いやっても
世の人々に喜びをもたらすのが芸。
今日は泣かせてもらいましたが、
しおれた花が咲くようにまた一歩踏み出します」と
明るい月=ミョンウォルの下、コムンゴを奏でるチニ。

松都を訪れた人に、この世の三絶を訪ねられたら、
決して枯れる事のない滝、人生の奥深さを教えてくれたソ・ドンギョク先生、
そして涙を笑いに変えたいと思ったこの私を挙げます。
常に初心を忘れず生きていきます」と告げ、ここを去ったチニ。
チニが語り継がれる妓生になったのは、
本人の才能や理想もあるだろうけど、
ペンム、メヒャン、ソ先生…、よき師との出会いも大きいでしょうね~。


それから、何年経ったのでしょう。
女楽の妓生たちを連れた道中、
村人たちと楽しそうに舞うチニを見かけたプヨン。
弟子達に誰かと聞かれ、
「かつての私の友であり、芸を競った相手。
何より教房という枠に閉じ込めるには、大きな妓生だった」と、
涙で見つめていたのでした。

---私が思い描くのは、皆が共に舞える楽しい世の中。
残された日々は僅かでも、今日のように舞い続けよう。
人々の顔に広がる笑みと喜び、
その心付けが苦しみを乗り越える力となる限り、舞いは永遠に終わらない---
その言葉どおり、人々と舞い続けるチニは、心から舞を楽しみ、
そして人々の心を豊かにしていたのでした。

ウノとの愛、ジョンハンのとの愛、
階級の垣根に泣いたチニが最後に行きついたのは、
人は平等であること。誰もが楽しめるのが芸。
この時代、そう生きるのは簡単ではなかったろうけど、
ファン・ジニという人は、そうやって生きたのでしょうね。

「ファン・ジニ」他の回はこちらです。





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